性同一性障害(GID)

c1.png「こんにちは。今日はパンツスーツですか、珍しいですね」

k2.PNG「そう?私、結構ズボン履くけど・・・、小さい頃からよく男の子になりたいって思ってたし」

c2.PNG「へぇ、意外ですね。どうしてですか?」

k3.png「だって男の子は給食をおかわりすると「元気がある」って褒められるのよ。ズルいじゃない」

c1.png「女の子は給食をおかわりしても褒められなかったんですか?」

k1.png「いいえ、恥ずかしくておかわりできなかったのよ」

c1.png「なるほど・・・。かんごるーさんは根っからの女の子なんですね」


かうんさるーから長々と
c3.png「ニューハーフとして生んでくれてありがとう」

これは、第33回『24時間テレビ 愛は地球を救う』でマラソンに挑んだはるな愛が、ゴール後に親に言った言葉なんだ。感動してしまったよ。これは紛れもなく最も深いレベルの障害受容だからね、ぐっときたよ。テレビでは「ニューハーフランナー」として紹介されていたんだけど、彼女はいわゆる「職業的ニューハーフ」ではなく、性同一性障害に間違いないから。

性同一性障害、Gender Identity Disorder、略してGIDは、生まれながらに生物学的性別と自分が属すると思う性別が異なる障害なんだ。はじめての兆候は、幼稚園時代に遡れることが多く、男児なら髪の毛を短く切られることやズボンを履くこと、性器など「男の子らしさ」に対して嫌悪感を抱く一方、おままごとやピンク色が好きだったり、スカートを履きたがったりするといった性別への違和感が現れてくるんだ。早ければ小学生時代には口紅を塗りたくなったり化粧に興味が出てくるかもね。女児なら逆に、髪を伸ばさせられることやおままごと、スカートを履くこと、ピンク色等を嫌がる一方、男の子達と運動をしたがったり、「ワタシ」と言わず「ボク」と言いたがったりすることがあるよ。男女とも、中学生になると制服を着なくちゃいけないことがものすごく嫌なんだ。成長期には、男児は体毛を醜く感じ、女児は乳房がたまらなく許せなくなったりする。勃起や生理なんて吐き気がするほど憎むべき現象だと言うけど、これはなかなか想像を絶するものらしいね。自分は生まれてきてよかった存在なのか悩み、誰にも言えない後ろめたさに苦しみ、一人でもいいから理解者が欲しいと望み、覚悟を決めてカミングアウトし、時には心が傷つき、時には手術を受け、運が良ければ東京新宿に居場所を見つけ、もっともっと運が良ければミス・インターナショナル・クイーンで優勝してしまうこともあるわけだ。そうじゃなくたって、生まれてきてよかったに決まってる。

さて、同性愛との違いは大事だから確認しておくよ。例えば同性愛の男性は、自分は確かに男性なんだけど、「同性として」男性が好き。一方、性同一性障害の男性(生物学的に男性)は、自己意識が女性だから、「異性として」男性が好きなんだ。だから、はるな愛は同性愛者じゃないよ。

では、カウンセラーは彼らと会って何をするか。性同一性障害は、治す、あるいは正すものではない。例えば、性同一性障害の人の一部は、性別が男女の2通りしかないことに対して疑問を持っている場合があるということを、ボクは彼らから教えてもらった。男と女を両極として、その中間をグラデーションとしてイメージしていたりすることを教えてもらった。上記のような困難さを抱えて生きていることを教えてもらった。そして、もっともっと十人十色といえる個別性があるはずだから、ひとくくりにしちゃいけないということもわきまえている。そんなボクらだからこそ、彼らと一緒に、彼らの在り方や生き方を模索できると思うんだ。人生は一人では走り抜けないからね、一伴走者として並走させてもらえたらと思っているよ。

「性同一性障害(GID)追記」へ
http://monkeyclinic.seesaa.net/article/161159868.html
この記事へのコメント
性同一性障害でなおかつ同性愛
きついよー
Posted by SIM at 2013年05月21日 10:32
それは一見ヘテロという形になるけど、内面的には全然違うということですね。両想いになるのは大変そうです。。
Posted by モンキークリニック所長 at 2013年06月22日 22:18
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