対人操作性

n1.png「ねぇアタシの言ってること信じてないでしょ?」

c1.png「ん〜?どうしてそう思うの?」

n1.png「だって信じてたら一緒になって怒ってくれるはずだし」

c1.png「なや美ちゃんはボクが一緒になって怒らないと信じてもらえてないと思うの?」

n1.png「だってかんごるーはすごく怒ってくれて、先生に苦情を言ってくれたよ」

c2.PNG「へぇ、かんごるーは先生になんて言ったの?」

n1.png「『先生、いくらなんでも「殺すぞ」っていうのは言いすぎじゃないですか』ってね」


かうんさるーからスペシャル講義
c3.png「あの先生は口が悪いから『死ね』とは言うけど『殺すぞ』とは言わない人だよ」

対人操作性とは、特に境界性パーソナリティ障害に見られる特徴で、言動によって他人の感情や考え、行動を動かしてしまうことを言うんだ(「境界性パーソナリティ障害」のやりとりも参照してね)。市販されている一般書のような「他人を思い通りに動かす方法」なんてのとはちょっと違うよ。「見捨てられ不安」「投影同一視」「理想化と脱価値化」などが組み合わさって発揮されてしまう無意識的なものだと理解しておいたほうがよいね。あらかじめ言っておくと、悪気があって他人を動かしているわけではなくて、自分の身を守るために必死すぎるが故に発揮されちゃうということだけは踏まえておいてね。

始まりは「相談事」や「内緒話」であることが多いかもね。「まだ誰にも言ってないないんですけど聞いてもらえますか?」という打ち明け話には要注意だ。そこには「あなただけにしか言わないのだから、あなたは私に必ず協力しなくてはならない」という勝手な気持ちが込められているから。一般的な人はこういう話を断ることに罪悪感を抱いてしまうから聞かざるを得ないね。そして、それを体験的によく知っているのが境界性パーソナリティ障害の人。意識的に打ち明け話をしているのではなくて、そういう話をすると「人が食いつく」ということを本当によく知っている。そのあたりはリストカットと通じるところがあるね。リストカットも周囲の人が動かされてしまう場合が多いから、対人操作性に含まれることがあるよ。

そうして事情を知らない人が巻き込まれ始める。本人に嘘をついている意識はないが、自分に非がある部分は話さず、とにかく自分が被害者であることを訴える。隠している部分のつじつまが合わない部分は、熱く訴えている内に想像も混ぜて話されるために、本人も聞いている方も次第にそれが事実なんだと思い込み始めてしまう。想像と事実が話の中で混ざるために結果的に嘘をついていることになるけど、それが明らかとなるのは問題がこじれたあとだね。

「絶対に言わないでくださいよ」と言って〇〇さんの悪口を言い終えるが、聞いた相手が「そういえば〇〇さんにはそういう面もあるかもね」といった相槌をしてしまうと大変だ。あたかも聞いた相手こそが「〇〇さんの悪口を言っていた」として、本人に話を広められてしまうから。そうなると、本人は「〇〇さんのことで確かに相談はしたが悪口は言っていない」、「悪口を言っていたのは相手の方」ということになってしまうのが怖いところ。

さて、本人は被害者であるという意識のもとに、〇〇さんへの無視あるいは罵倒、周囲への陰口、権力者への泣きつき等、あらゆる具体的手段を用い始める。そこに罪悪感は伴わないね。「自分にこんな辛い思いをさせる〇〇さんが全て悪い」のであって、自分は完全に善なる被害者だと思っているから。

自分の意見が正しいことを主張するために「いろんな人が言ってますよ」とも言う。「みんなが困っているのでもっと△△してください」とも要求する。「いろんな人」や「みんな」といっても、実際には本人プラス一人であることがしばしば。さらに、その一人も本人の話に相槌を打って否定していないだけだったりする。なので誰が言ってるのか問い詰めても答えが返ってくることはないね。

あと、「いろいろ知ってますよ」と言って近づいてくることもあるよ。知っているのは1つしかなかったりするので、何を知っているのか聞いても思わせぶりな態度をとるだけで、やっぱり答えが返ってくることはない。

利用価値がある相手や、自分が上に立てる相手を見つけると「私はあなたの味方だから」「困ったらいつでも相談に乗るから」「私はあなたを信じてる」といって寄っていくことも多いかな。対人操作性の強い境界性パーソナリティ障害の人の周りには、必ずといっていいほど取り巻きがいるんだけど、取り巻きがいないと自分の存在価値を保てないからなんだ。実際には本人に愛想をつかして離れていく人も多いし、本人が取り巻きを切り捨てることも多いから、取り巻きがどんどん増えるってことはないね。入れ替わり立ち替わりって感じだ。

境界性パーソナリティ障害の8割が演技性パーソナリティ障害でもあるという報告があって、それはつまり、すごーく噛み砕いて言えば、反応が過剰でオーバーリアクション気味だってこと。人の話にすぐに「わかる」と深く共感し、時には涙さえ流すことができたりするから、人との関係を築くのは恐ろしくうまかったりするね。実際には相手の辛さを理解したのではなく、自分の過去の辛かった体験に相手の話を重ね合わせただけだったりするんだけど、相手にとってみれば、自分の話で涙を流してくれた人だから信じてしまって取り巻きになっちゃったりするってわけさ。

取り巻きは外敵からは守ってもらえるけど、内部では本人の自尊心を満たす役回りを取らされるものだよ。一度、取り巻きになってしまうとなかなか抜け出せないね。最も身近で本人のことを見ているので、その攻撃性をよく知っているから。離れてしまえば裏切り者扱いされて、恐ろしい噂を流されるに違いない。忠実であれば攻撃されることは少なく守られる可能性が高いから、ひたすら本人を持ち上げ続けるしかなくなっちゃうわけ。

さてさて、正義の名のもとに〇〇さんの悪口を周囲に言いふらす、〇〇さんを無視するように取り巻きに求める、なんてことを繰り返しているにもかかわらず、本人は〇〇さんに対して笑顔で接し、親身に話したりすることがある。さらにしばらく経つと、本人と〇〇さんが非常に仲良くなっていたりするので取り巻きが驚いてしまうこともしばしば。その時、本人は「自分が〇〇さんのことを誤解していた」とは言わず、「〇〇さんだって、話しあえばわかりあえるもの」と言う。なぜなら、誤解していたとしたら自分が悪者になってしまうからね。自分が悪いんじゃなくて、「〇〇さんが心を開いてくれなかったのが悪い」ということにしておくわけさ。

一方、自分に非があるということが避けられなくなった時の怒りや抑うつは物凄いよ。本人にとっては「自分が悪い」と感じることが非常に苦痛なので、それを避けるために様々な対人操作性を用いざるを得ないわけだ。

例えば、どんな話題からでも自分話に持っていき自慢話をする人がいると思うけど、そのために他人の話を途中で遮ることがあるのでよくないよと注意をしたとする。すると、「そんなつもりはなかった」「そんなに自分の話をしたことなんてない」「そんな風に思い込みで人を傷つけるあなたのほうがひどい人」というように話を展開して、注意をした人こそが悪者だとして逆ギレしていく凄さは圧巻の一言。

相手への罵声の常套句は、「そんな事実はない、捏造だ」「あなたは何様なんですか?」「あなたは人を信じられない可哀そうな人だ」「あなたは常識がない」「あなたは病気だ」「あなたは多くの人を傷つけている」「あなたには心がない」「あなたにはわからない」「あなたのやり方は陰湿だ」「あなたは私の進言に耳を貸さない独裁者だ」って感じかな。

謝っていないのに「謝っているのに許してもらえない」と周囲に泣きついたりもするね。泣き喚いて、相手が信じてくれるまで同じことを繰り返し訴える。信じてもらえない内は泣きながら「どうして信じてくれないのか、人でなし」と相手のことを罵倒するからたまったもんじゃない。そこまで言うなら真実なのだろうと周囲の人は思わされてしまう。こうして、また一つ別の巻き込まれグループが形成される悪循環。

自分が注意されたことは、その後、必ず同じことで他人を注意するのも特徴的。理由は、自分だけが過ちを犯したのではなく、誰しもやってしまうことなんだと証明したいから。つまり、他人の非は大袈裟に責め、自分の非は目立たないようにするんだね。言い訳がうまい。というか、言い訳しかしないといっても過言ではないかな。

その他、ヒソヒソ話を本人に見られようものなら大変だ。「何?」と聞いてきて、答えれば広められるし、答えなければ本人の悪口と決めつけられて広められる。どっちにしても「ヒソヒソ話」をしていたことは嫌なニュアンスを込められて広められてしまうのだ。「もしかして自分は嫌われているのではないか」という小さな不安が耐えがたいので、ヒソヒソ話をしていた人達を悪者に仕立て上げておく必要があるから。一方で、自分はヒソヒソ話が大好きなのにね。

最後に。

こういった対人操作性という概念をみんなが知っていたとして、本人のことを境界性パーソナリティ障害扱いすると、「ボーダー扱いされた!」等と大騒ぎされるので注意しておこう。「診断できるのは医者だけなのに、勝手に決めつけて言いふらされた!」と言われてしまうよ。

ボクはパーソナリティ障害についてそこそこ理解しているから、なや美ちゃんともそれなりの関係を築いていられるんだ。でも、それは「カウンセリング」という決められた枠の中での話。実際、日常では付き合ってられなくて振り回されてしまうこともしばしばあるよ。みんなも困った時にはカウンセラーに相談してね。
この記事へのコメント
初めまして
娘の部活動の同級生がまさしく上記のような症状です。
今では先輩も顧問の先生も彼女に懐柔され、部活動も私物化されている状態です。
今まではわがままな性格だと思っていたのですが、このサイトに巡り合って違うんだと分かりすっきり納得しました。
彼女のお母さん、教育熱心できっちりとした方なのですが子供にはかなり厳しい方です。
彼女が母親に対して反抗したり口答えするのを見たことがありません。
母親もうちの子は良い子でしょと自慢したりもします。
それの反動なのか上記のようなことをしてくれるので、やっぱり愛情不足によるものなんだなと思います。
しかしながら、わが娘も振り回されて限界に達しているので被害を受けている保護者で顧問の先生と話をしようかとなっています。
その際、どのような点に留意すれば良いでしょうか。
お忙しいところ本当に恐縮なのですが、どうぞよろしくお願いします。
Posted by ゆみ at 2012年08月23日 17:16
書き込みありがとうございます。娘さんが嫌な思いしているのをただ黙って見ているのは辛いですよね。
少しずれた留意点になりますが、顧問の先生に話す件は、「ゆみさんがゆみさん自身のためにやろうとしていること」だと自覚し、娘さんにもそのように伝えておくことが必要だと思います。「娘のために」という思いは、こじれた時に「娘のせいで」という思いに変わりやすいです。そうならないように、「ゆみさんが、娘の辛そうな状態を見ているのに耐えられないから動こうとしている」と思っておきましょう。
この一件で、むしろ、母娘関係の絆が深くなればいいですね^^
Posted by モンキークリニック所長 at 2012年08月25日 00:03
はじめまして。
私の双子の妹がパーソナリティ障害と診断されています。
この記事を拝読し、そうそうと頷きっ放しでした。
妹の症状が出現したのは30代後半。
現在40代後半ですが、年々激しさを増しています。
両親も既に他界し、私、兄、末の妹は双子の妹と完全に距離を置いている状態です。
謂れのないことで兄や私を刑事告訴を起こしたり、末の妹には自分の借金を押し付けたりと、ここにはとても書けないことの連続でした。
どう向き合っていけばいいのか、もう私達には手立てが見当たりません。
この障害は、加齢とともに落ち着くと聞いたことがありますが、それは事実でしょうか。
もしそうなら藁をもすがる思いです。
Posted by 双子の姉 at 2012年08月28日 12:12
書き込みありがとうございます。
おそらく「好訴性(こうそせい)」と呼ばれる特徴だと思います。妄想性パーソナリティ障害や境界性パーソナリティ障害の方に多くみられると言われています。
境界性パーソナリティ障害の方は、40歳前後で症状が落ち着いてくることが多いというのは事実です。お姉さんは40代後半とのことですが、これから落ち着いていくことが無いとは言えません。
しかし、どちらかと言えば、お姉さんは妄想性パーソナリティ障害の特徴が強いのかもしれないと考えておいたほうがよいと思います。その場合、今後落ち着いてくると楽観視はできません。むしろ、妄想性障害や統合失調症に移行してしまう可能性があります。
妄想性パーソナリティ障害と妄想性障害の違いについては下記をご覧ください。また、「好訴性」についても検索結果を載せておきます(「好訴妄想」で調べたほうが見つけやすいかもしれません)。お姉さんを相談に行かせることは不可能だと思いますので、一刻も早く、ご家族が相談機関を利用し、対応策を考えたほうがよいと思います。

【妄想性パーソナリティ障害と妄想性障害の違い】
http://monkeyclinic.seesaa.net/article/223940703.html

【好訴性】の検索結果(google)
http://www.google.co.jp/search?hl=ja&as_q=&as_epq=%E5%A5%BD%E8%A8%B4%E6%80%A7&as_oq=&as_eq=&as_nlo=&as_nhi=&lr=&cr=&as_qdr=all&as_sitesearch=&as_occt=any&safe=images&as_filetype=&as_rights=
Posted by モンキークリニック所長 at 2012年09月04日 00:30

これカウンセラーにされた… カウンセラーは相談中に他の相談者をおかしい人だからと私に言い 他の人にも言っていたと思う
私も言われていたんだと思う
暫くぶりで会ったさほど関わりない二人の相談者は、私をおかしい人だといきなり責めてきたから。
ほんとうに思い出しても変なことが多かったカウンセリングルームだった。
抗議すれば多分
私こそが演技性パーソナル障害症状に言い触らされブログにかかれると思う 自分でも訳解らなくなってきそう。

Posted by コロナ at 2013年03月04日 16:38

私はあそこでの事を 相談できません
混乱するし 自分がおかしいのか グルグルして 話す気持ちが萎えてしまいます。
どうすればいいんでしょうか…。


Posted by コロナ at 2013年03月08日 01:07
相談に行ったのに、そこで嫌な思いをしたんですね。
残念なことですが、多分どうすることもできません。
今後、カウンセリングルームを選ぶ際には、下記の記事を参考にしていただけたらと思います。
「臨床心理士が選ぶカウンセリングルーム」
http://monkeyclinic.seesaa.net/article/162293830.html
Posted by モンキークリニック所長 at 2013年03月14日 00:28

ネットでは人気の所
二カ所とも
心がなかった。傷付いた病んだ人がめんどくさくてイライラするみたいな 、怖いからくるな、みたいなカウンセラーでした
もうひとつの所は他のカウンセラーの人気が悔しい 自分達の方ができるのに と愚痴られて 止めました。
もう嫌だ
こちらの記事で客観視でき 起きた出来事の整理ができました。すごく詳しく解りやすく とても助かりました。
無料で突然の質問すみません。
ありがとうございました


Posted by コロナ at 2013年03月16日 09:40
この記事で少しでも気持ちの整理ができたのなら私としてもうれしいです。書き込みありがとうございました。
Posted by モンキークリニック所長 at 2013年03月21日 00:10
仕事で注意をした後、その人個人に対してではなく全体注意だったのに、クソ人間と陰口を言われて驚き、凹んでいますが、少し楽になりました。陰険という意味合いのことも言っていたな。

Posted by Sumko at 2014年02月01日 22:41
それはひどいですね。しっかりと、自分で自分に「私はクソ人間でも陰険でもない」と言ってあげてくださいね。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年02月25日 00:02
こんにちは、初めてこのホームページを見ました。職場の後輩がどうもこのケースに当てはまるような気がいたします・・・安易な決め付けはいけないと分かっておりますが・・・ほとほと困り果てています。責任感が全く欠如しており、頻繁に嘘をつきます(事故につながるケースがある場合でも全く平気です)。当直勤務の為、夜勤に備えて皆、共有スペースに金品以外の例えば夜食など置いているのですが平気で盗み食いをして指摘しても、間違えたとか、うっかりしていたとかの言い訳をします。(しかし、彼は技量不足との理由で夜勤から外しているので、そもそも夜食は必要無いので間違いようがないと思われます。)また、技術系の仕事で技倆維持のための勉強が必要にも拘らずも全くせず、今時はそうなのかと彼の為だけ?の勉強会などしても来ない割には 教え方や、周囲が悪いと考えているようです。挙句以前の職場、前の前の職場でも切れて暴れた前歴があります。昇任試験に受からず、昇任しないのも讒言があったからだと、事情を知らない第3者に言いふれまわってみたり、自分の思い通りにいかない人事だと懲罰人事ですかと食ってかかったり、彼にとって優しい人、女性には○○ぶっ殺してやると器材に向かって怒鳴っているところを見せたりしますが、上司には非常に愛想がよかったり、弱者?のふりをして使い分けているところもあります。自ら心の病があるとカミングアウト?言外にはだから仕事はできないし、優しくしてね?の意味かも・・・ちなみに職場でのカウンセリング、提携病院での判定の結果はいずれもシロでした。しかし、本人は病があると言っているし、そうじゃないと行動の辻褄が合わないなと思う反面、時と場所を使い分け、免職にならないギリギリのラインを保ち、仕事をしないで済む状態にしているのかなとも思います。(本業はもちろん、既にお茶くみや事務作業などもできない?状態です)。もともと転勤前から問題行為の多い者だと、上司、チーフはわかっていたので声かけ、叱らない指導をしていましたが、1年近くなりますが ますます劣化している状況です。どう指導、接していいかわかりません。
Posted by 職業婦人 at 2014年03月21日 10:23
「彼には障害手帳が必要な状態ではない」という意味での「シロ」ということなんでしょうけれど、読ませていただいた限り、心情的にはとても「シロ」とは言えないですよね。むしろ真っ黒な感じです。

とてもよく観察され、うまくまとめて表現されているので、職業婦人さんは仕事ができる方だろうし、面倒くさい仕事も自ら引き受け、言い訳や文句を言わない責任感の強い方なんだろうなという印象を持ちました。内容的にも筋が通っていますし、常識的だなと感じます。ただ、だからこそ、解決できないことや、変わらない人がいると、どうにもモヤモヤしてしまうのでしょう。

もしかしたら、逆に職業婦人さんが仕事に対してもう少しだけ無責任になってもいいのかもしれません。仕事は人生にとって最重要とは限りません。必ずしも、職場の人間関係を大切にしなければいけないわけでもありません。彼のように、周りの迷惑を考えず、自分のことだけ考えて生きていってもいいのです。幸せになれるかどうかは別ですが。そういう視点で考えてみると、ひょっとしたら今以上に職業婦人さんの視野が広がるかもしれません。

自分と対極の存在というのは、とても受け入れがたいものですが、何かを教えてくれる存在でもあります。排除するのではなく、彼から何かを得ようとする姿勢がもてたらいいですね。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年03月25日 18:15
はじめまして モンキークリニック所長様

その人は表面上はとても感じが良く、しっかりした方でした。
目の前で上記のことが実際に起こりました。
早くからこのサイトにたどり着き、内々で情報を共有することで、何とか皆バラバラにならずにすみましたが・・とにかく頭の中は混乱し、振り回されました。
でも・・・
その人が去った今でも、震えるほと心が苦しいです。

Posted by HANA at 2014年04月29日 19:13
かろうじて、という感じですね。お疲れ様でした。事なきを得てなによりです。
ボーダーラインの方への対応は、うまくいってもいかなくても、後味は悪いものです。誰も傷つかないということがないので。
しっかりと調べ、対応をした自分を労ってあげてくださいね。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年05月07日 17:23
初めまして。
ボーダーの子に対人操作をされ続けてうつ病?対人恐怖を発症して現在、精神化に通院しているものです。男女間の駆け引きの道具にされ続けて私の友人・知人は全て乗っ取られてめちゃくちゃにされました。現在薬物を処方されている状態なのですが、私自身、カウンセリングを受けた方が良いでしょうか?縁を切りましたが未だに考えてしまい囚われています。
Posted by 斎田 at 2014年06月14日 05:26
もう一つ教えて下さい。
ちょっとした事で人の事を精神的に問題があるかの如く周りに吹聴して、最後に「心配だ心配だ」と言っている男性がいます。本人はネガティブで自分の心配をしろよと思ってしまいます。心配するレベルは「あの子は少し太った痩せた色々抱えている心配だ心配だ」と言ったレベルです。本人に伝えることはなく、その周りの人間に言って良い人に見せているように感じます。これも対人操作ですか?
Posted by 斎田 at 2014年06月16日 02:05
主治医の判断が最優先ですが、カウンセリングは受けないより受けた方がいいと思います。
その男性については、対人操作というより投影同一視という見方をしたほうがよい気がします。
おそらく、その男性は自分のことを心配してほしいのだと思います。あるいは、自分自身の不安に直面するのが辛いので、誰かの心配をしている側に回って「自分は心配される側の人間ではなく、心配する側の人間だ」と安心感(または優越感)を得たいのだと思います。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年07月14日 10:35
回答頂きありがとうございます。

その男性もボーダーのような気がするのですが、抑圧して投影する防衛機制は健常者でも使うと思うのですが、投影同一視は分裂している状態で使う投影で解釈は合っていますか?だとしたら、この男性はパーソナリティー障害ではないですか?

私自身、自分が使ってきた防衛機制を理解しているつもりですが、分裂を使った記憶がありません。別人格の自分がいるような感覚はありません。

その男性も私の周りの人間関係をうろつく習性があり、私の友人・知人に○○(私)が心配だ大変だと不明な発言をされ続けて、具合を悪くした一面もあります。話口調が独特で周りの人間を信用させる事に長けています。もし、問題がある方ならその男性も縁を切りたいのですが、対人恐怖になってしまった事もあり、認知の歪みで私が勘違いをしている可能性もあるので踏み切れません。どのように思いますか?
Posted by 斎田 at 2014年07月22日 04:53
ちなみに、女性には7年間、男性には5年間、投影性同一視を浴びている計算になります。私の回復にはどれ位の期間掛かりますか?昔の自信を持っていた自分を取り戻したいです。
Posted by 斎田 at 2014年07月23日 11:32
投影同一視は分裂した状態で使う投影という解釈で合っていますが、分裂は人格の分裂ではなく、良いモノと悪いモノの分裂です。ここでいうモノとは、感情であり考えであり人等です。「良い部分と悪い部分の両方を同時に持っている全体」という見方ができずに、どちらかが切り落とされて「全てが良いか全てが悪いか」と、どちらか片方しか見えなくなるのが分裂です。

おそらく、斎田さんは、分裂のような原始的防衛と抑圧のような高次の防衛の区別をされているように感じるのですが、少々誤解されているところがあると思います。

健常者だから、常に高次の防衛つまり抑圧を用いるわけではなく、健常者は時には分裂も用います。ただ、低次のものを使うより高次のものを使ったほうがいいと思えるから、分裂より抑圧という防衛の仕方が多くなるということです。

一方、病的な方は、抑圧という高次の防衛手段を手に入れることができず、常に分裂等の原始的防衛手段を用いるしかないということになります。

ということで、分裂を用いているからパーソナリティ障害だと直結させることはできません。パーソナリティ障害の可能性が高い、くらいは言ってもいいとは思いますが。

その男性と縁を切るかどうかについて、書かれている通り斎田さんの認知が歪んでいるのかどうか判断がつきかねるので、なんとも言えません。

回復期間についても、被害期間の長さと必ずしも相関関係にあるわけではなく、実際に何度もお会いして、もっともっと詳細に検討してみないとわからないです。
Posted by モンキークリニック at 2014年08月12日 13:58
ご返信有難うございます。

高次の抑圧は「臭いものには蓋」であって原始的防衛機制の分裂は、対象の分裂であり、自我そのものも分裂していると思うのですが(ボーダーの子が良い自分と悪い自分の二人がいると言っていました)違うのですか?

そのような状態で投影されるので、対象の分裂が起きると解釈していました。

Posted by 斎田 at 2014年08月22日 11:19
私の解釈は間違っていますか?

発達障害に付随して発症するのがボーダーラインであり、対象物を対象物として捕らえる力がないのは自分主体の感情論でしか物を見る能力がない(赤ちゃん)からだと思っていました。

対象恒常性の欠落で説明されていますが、人格のスプリットで合っていると思うのですが、先生がおっしゃる

>分裂は人格の分裂ではなく、
>良いモノと悪いモノの分裂です。

これは間違っているのではないでしょうか?

間違っているというよりかは、人格の分裂によって良いモノと悪いモノが分裂しているのです。
Posted by 斎田 at 2014年10月12日 01:41
「自我」と「分裂」と「人格」という言葉の使い方に誤解があるようです。難しい言葉なので、私もちゃんと説明できるかわかりませんが・・・

自我とは、自分に対する認識のことで、例えば「今、自分の行動は間違いなく“自分が自分で”しているもの」と思う、その主体性のことです。強く思えれば自我が強いと言えます。逆に、「他人に操られているかも、または、他人に流されてしまっているのかも」等、自分に自信がもてない場合や他人に影響されやすい場合には、自我が脆弱であると言ったりします。

自我が分裂(まとまらない)するといわゆる統合失調症です。自分の考えや行動が、自分のものであるとは思えず、他人から干渉を受けていると思ってしまったりします。逆に、相手の言動を自分が引き起こしているものと勘違いしたりすることもあります。自分と他人の区別がつかなくなるんです。

人格が分裂(複数に分かれる)するといわゆる解離性同一性障害です。基本的な特徴は、複数の人格間で記憶が共有されないということです。また、趣味嗜好さえも複数の人格間では異なるということです。人格が分裂する場合には、良い人格と悪い人格という2つに分かれるというより、怒りの人格、悲しみの人格、冷静な人格、保護的人格といったように、複数の役割を持った人格に分かれることが多いようです。

自我も人格も分裂していないけれど、良いモノと悪いモノを同時に認識できないのが、スプリッティングです。分裂という日本語訳ですが、むしろ「2つに分割」といった表現くらいが適切かもしれません。「良い自分と悪い自分の二人がいる」と言うだけで、自我が分裂していると判断するのは尚早です。「自分の中のその二人は別人と言いたいくらいだけど、本当に別人だと確信はしていない」場合がほとんどです。自我が脆弱であるとは言えるし、自我同一性が拡散しているとも言えますが、自我が分裂しているとは言えないのです。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年10月14日 09:55
ご返信いただき有難う御座います。

とても分かりやすかったです。

自己愛性人格障害の場合、
「自分には何でも出来る」「自分には何でも出来ない」で分割されていて、受け入れることの出来ない自分は、頭から相手に投影する事で自分の身を守る。なので防衛機制の合理化知性化が働く前に脱価値化が働く(原始的脱価値化)と解釈しています。

これらは原始的防衛機制の分裂であり、原始的防衛機制は分裂を中心に繰り広げられている理論だと解釈しています。

ここでの分裂は、やはり自己、自我、人格、だと思います。

似た言葉なので少しあれなのですが・・・。

自己愛性の特徴として「大人な自分」「子供な自分」という言葉で現れてきます。
二人がいるような感覚としてある物は、やはり人格?自己?なのではないでしょうか?

話が明後日の方向に向かってしまいましたが汗

気になるのでご教授下されば幸いです。
Posted by 斎田 at 2014年10月18日 19:04
人格が分裂するということは、言っていることさえもバラバラになるということです。
「二人がいるような感覚を感じている」と一貫して発言しているなら、おそらく1つの人格は保たれています。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年11月12日 10:23
言っている事も感情でコロコロ変わっています。

一貫性はありません。

「そんな事言ったっけ???覚えてないんだけど」

と都合の悪いことは忘れる否認が働いています。
Posted by 斎田 at 2014年11月14日 23:05
マジンガーZというA・B・Cのパーツで出来ているロボットがあるとします。

時間が経ちAをDに取り替える、しばらくしてBをEに取り替える、同じ要領でCをFに取り替える。

A・B・Cのパーツで出来ていたマジンガーZと今現在のD・E・Fで出来ているマジンガーZが同じだと言えるのか?

それとも取り替えたA.B.Cを組み合わせた物がマジンガーZなのか?

この時に2つのロボットが存在しているのです。

境界性人格障害でも同じ事が起こっている現象が、原始的防衛機制の分裂だと解釈しています。

自我の分裂以外に思いつきません。

時間と空間を流動的に捉えるなら(弁証法)D・E・Fが初めのマジンガーZになりますし、取り替えることをしなければ(受け入れれば)やはりそれもA・B・Cの上に連なったD・E・Fが同じマジンガーZです。

これが出来ないから2人の自分がいると思います。



Posted by 斎田 at 2014年11月14日 23:23
マジンガーZで例えてみようって発想は面白くて好きです^^ただ、残念ながら、スプリッティングの例えにはなっていないように思います。解離性同一性障害(多重人格)の例えには近いかもしれません(それでも解離性同一性障害の正確な例えにもならず、斎田さんの例えは、新陳代謝によって数か月で細胞が全て新しくなる人間を同一人物と言えるのか否かという哲学的な問いになってしまっています)。スプリッティングを例えるなら、マジンガーZ一体の右半身と左半身で考えてみてはどうでしょうか。

例えば、右半身はサビがあまりなくピカピカだとします。一方、左半身は一部サビついてボロボロです。
マジンガーZは、鏡を見ました。鏡に右半身を映した時には、「こっちはピカピカ綺麗で好き。良い自分の方」と思います。一方、鏡に左半身を映すと、「こっちはボロボロで汚いから嫌い。悪い自分の方」と思います。

実際には、右半身にもところどころサビがあり、逆に左半身にはサビていない部分もあるのですが、どうやらそういう例外的な部分は見落とされ、大雑把に綺麗な方と汚い方という見方しかマジンガーZはできないようです。

さて、マジンガーZは、まだまだ自分は戦えるぞ!まだスクラップにされるわけにはいかないぞ!と思っています。すると、ボロボロの左半身を指摘されて、「もうお前いらない、廃棄」と言われることが怖くなります。

右半身と左半身の両方揃ってこそ自分だ、なんて悠長なことは言っていられなくなります。「左半身はボロボロだけど、右半身はピカピカなんだよ」とアピールし始め、「いや、このボロい左半身は本当の自分じゃないんだよ」から、ついには、「本当のマジンガーZはこの右半身の方だけだから!左半身は自分じゃないから!」と言ってしまいます。そして、普段味方には、綺麗な右半身だけ見せて、敵に遭うと体を反転させて左半身で戦います。右半身はピカピカのまま、左半身ばかりがどんどんボロボロになっていき、左右の状態は全然別物と言えるほど両極端になっていくのです。

こうして、半ば自動的に左右の体を使い分けることで、あたかも「良いマジンガーZと悪いマジンガーZの二体がいる」という感じに自他ともに思い込ませてゆくことが、スプリッティングという防衛のカラクリです。

ポイントは、良い方と悪い方を混ぜて、良い方を台無しにしたくないという点にあります。

例えはここまでで、実際にカウンセリングを受けてスプリッティングについて向き合えるようになると、「本当は自分の中に二人いるわけじゃなくて、どっちも自分なんだっていうのはわかっていました・・・ただ、受け入れたくなかっただけです」みたいにほとんどの方が言います。自我は分裂していないということです。「いっそ分裂させてしまいたい」のに、分裂しないもどかしさが、スプリッティングを生じさせると言ってもいいかもしれません。
Posted by モンキークリニック所長 at 2014年11月15日 16:45
今まで見てきたどの本よりも分かりやすかったです。

良い方を台無しにしたくないのですか。

囚われてしまっている女性の本質が色々と見えました。大分スッキリとしました。

本来なら私自身ネットで境界性(元彼女)の事を調べず、自分の事だけを考えていれば良いと思うのですが、まだ共依存から抜け出せていないようです。。。

自分自身が回復できるように仕事に専念したいと思います。

長い期間、お付き合い頂き有難う御座いました。
Posted by 斎田 at 2014年11月24日 01:28
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モンキークリニックはインターネット上にしか存在しない架空の名称です
MONKEY(モンキー):[名]小型の尾のある猿 [動]ふざける
CLINIC(クリニック) :[名]臨床講義/臨床教室/診療所
このページではパーソナリティ障害,人格障害,治療,カウンセリング,臨床心理,心理士,心理療法,精神疾患,発達障害,統合失調症,気分障害,うつ病,双極性障害,躁うつ病,気分変調性障害,ディスチミア,心的外傷後ストレス障害,PTSD,急性ストレス障害,適応障害,解離性障害,不安障害,パニック障害,強迫性障害,恐怖症,摂食障害,拒食症,過食症,依存症,身体表現性障害,性同一性障害,失調型パーソナリティ障害,スキゾイドパーソナリティ障害,妄想性パーソナリティ障害,境界性パーソナリティ障害,自己愛性パーソナリティ障害,演技性パーソナリティ障害,ボーダーライン,BPD,反社会性パーソナリティ障害,回避性パーソナリティ障害,依存性パーソナリティ障害,強迫性パーソナリティ障害,注意欠如多動性障害,ADHD,学習障害,LD,自閉性障害,自閉症,アスペルガー障害,家庭内暴力,ドメスティックバイオレンス,DV,モラルハラスメント,セクハラ,パワハラ,いじめ,ひきこもり,アダルトチルドレン,ミスターチルドレン,リストカット,オーバードーズ,ODといった概念について猿なりに解説しています。
臨床心理士各位
内容に多少の脚色や都合のよい解釈、偏った意見などが見られると思いますが、まずはどんな方にも興味を持って読んでもらえないと意味がないと考えてのことです。大目に見てくださいますよう宜しくお願い申し上げます。 カウンセリング普及プロジェクト
カウンセリングはかっこわるくない!

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