マイナス化思考:認知の歪み(2)

f2.PNG「あの、この間、宝くじが当たったんです…」

c1.png「おお、すごいね!…あれ?でも、あまり嬉しそうじゃないね」

f2.PNG「はい、だって宝くじが当たったんだから、絶対、これから悪いことが起きるじゃないですか」

c2.PNG「宝くじが当たると、悪いことが起きるの?」

f2.PNG「だって、運の良し悪しって人生全体で釣り合いがとれてるって言うし」

c1.png「確かにそういうのは聞いたことあるねぇ」

f3.PNG「だから…きっと…やっぱり地球が滅んじゃったりするんじゃないかと思うんです!」


かうんさるーから一言
c3.png「目指せ、マイナスイオン化思考」

マイナス思考というより、日常用語と区別するために、マイナス“化”思考と言った方がいいね。ただネガティブなことばかり考えるというよりも、「一般的に良いと思われるようなものまでネガティブに捉える」くらいに思っておくといいかも。

最も顕著なのは、「良い出来事は、悪い出来事が起きる前兆」という考え方。これだと、良い出来事が起きても喜べず、悪い出来事が起きても当然喜べず、一生喜べないという人生になっちゃうから、さすがに考え方を修正したほうがいいと思うよ。

自分の善行についてもマイナス化思考は出現するよ。例えば、電車内で高齢者に席を譲ったとする。これは、一般的に考えて善行と言ってもよいよね。けれど、マイナス化思考が強い人は、「自分が席を譲ったことで、あの人は『年寄り扱いされた』と嫌な思いをしているんじゃないか」とか、「私は、周りの人に良く見られたいがために席を譲っただけで、結局、自分のことばかり考えている偽善者なんじゃないか」なんて考えたりする。良いことしてるはずなのに、不安とか自己嫌悪が増えちゃうのが困りものだね。

これは自分に自信がないことと関係するんだけど、そういう考え方をしていると、常に、“自分が選ばなかった方が正しかったんじゃないか”という泥沼にはまりこんでしまうよ。もっと言ってしまえば、「私が選んだ方が間違い」という信念にまで至ってしまうと、何も選べなくなってしまう。選んだら間違いだと感じるんだから、怖くて選べないよね。

一般的には良いことなのに悪いことに転じてしまうマイナス化思考の例をもう少し。

・自分は努力しているけど、実際には、他人からの評価を気にしているだけの臆病者。
・今回はうまくいったけど、次は必ず失敗するんだから、喜べない。
・好きだと言われたけど、相手は私のことを誤解しているだけ。

こうした考えに共通しているのは、「ポジティブ」+「ネガティブ」という文章構成だったりすること。ポジティブな考えが思い浮かんでも、その後のネガティブな考えでポジティブな考えを打ち消してしまうってことね。

じゃあ、どうするか。順番を入れ替えるのがコツだよ。「ネガティブ」+「ポジティブ」に言い換えるんだ。上の例をひっくり返してみよう。

・他人からの評価を気にしている臆病者の私だけど、実際に、努力しているのは悪いことじゃない。
・次は失敗する可能性が高いけど、今回はうまくいったからよし。
・相手は私のことを誤解しているだけかもしれないけど、好きだって言われるのは嬉しい。

みたいな感じだね。こうすると、良い気分のままでいられるはず。

おそらく日本語では、最後に言われたことが「最終的な気持ち」に大きく影響するんだ。だから、この“2つ以上の情報を伝える順番”を意識しておくと、他人に話をするときにも役に立つよ。例えば、子どもを褒める時には、褒めた後に余計なことを言わないというのは大事だね。「よくできた、けど、調子に乗るんじゃないぞ」なんて言ってしまうと、後半の「調子に乗るんじゃないぞ」が強く子どもの記憶に残っちゃったりして、子どもは褒められた気がしなかったりする。これは、特に、お父さん達がやりがちなので要注意だ。「よくできた時こそ、喜ばずに、気を引き締めなくてはならない」なんて、子どもに思ってほしい?そんなのストイックすぎるよね。

良さそうな出来事が起きたら喜ぶ。良さそうなことをしたり、されたら、嬉しく思う。マイナス思考じゃなくて、そういう自然体でいることが、“マイナスイオン化思考”だ(体に良さそうなので勝手に命名)。そのために、是非、カウンセリングを上手に利用してね。


認知の歪み

@白黒思考
Aマイナス化思考
Bべき思考
C感情的推論
D飛躍的推論
E部分的焦点づけ
F自己関連づけ
G過度の一般化
H過大評価・過小評価
Iレッテル貼り
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