自己関連づけ:認知の歪み(7)

b1.png「最近、なや美は落ち着いてきたんじゃないか?」

c1.png「そうですね。だいぶ、話をしてくれるようにもなってます」

b1.png「あれは多分、ワシが診てやってるからだろうな」

c1.png「ええ、『人の役に立ちたい』と素直に言えたりもしてますよ」

b1.png「それも多分、ワシのようになりたいってことだろうな」

n1.png「おい、ジジイ。何勝手なこと言ってんだ。自分に結び付けるなよ、バカ」

b2.PNG「む、全然治っとらんじゃないか。どうなってんだ、かうんさるー」



かうんさるーから一言
c3.png「都合の良いことだけを自分に関連づけて生きていけたら幸せだろうなぁ」

自己関連づけは、自分に結び付けて物事を考えてしまう認知の歪みだよ。ぶるどくたーとは反対で、主に、悪い出来事を自分に結び付けてしまうことを言うんだ。

例えば、朝、いつものように会社の同僚に挨拶をしたとき。普段は明るい同僚が、その日に限って、なぜかとても不機嫌そうに、顔も見ずにぼそっと「おはよ」と言ったとする。

そんな時、あなたは頭の中でどんなことを考えるか。

(A)「あれ?今日は不機嫌そうだな。何か嫌なことでもあったのかな」
(B)「え…?私、何か嫌なことでもしちゃったかな」

この(B)が、自己関連づけという認知の歪み。でも、これくらいは割と多くの人が考えるから特徴がわかりづらいかな。もっと極端な例を挙げてみよう。

例えば、仕事中、遠くで誰かが上司に怒られていたとする。それを見たらどう思うか。

(A)「あの人、何か失敗しちゃったのかな」
(B)「あの人が怒られてるのは、もしかしたら、私が何かミスをして、そのせいで怒られちゃってるのかもしれない」

この(B)くらいになると認知の歪みって感じが出てくるかな。つまり、兎にも角にも「私が原因?」と真っ先に思ってしまうのが、自己関連づけの特徴と言えるね。

この特徴を持っていると、いろんなことを自分に結び付けて考えてしまうので、とても疲れてしまうよ。
「○○さんが落ち込んでいるのは、私が何かしてしまったからじゃないか」
「△△という商品が届かないのは、私の発注の仕方が悪かったからじゃないか」
「□□という問題が起きたのは、私の不注意が原因だったんじゃないか」

数え上げればキリがない、というか、いくらでも生み出せるのが困ったところだね。良く言えば、「反省できる人」なんだけど、悪くない事まで反省する必要はないはず。目にした出来事全てを自分に結び付けて生きていくのはとても心がもたないよ。

時にはドライに「私には関係のないこと」と思える時があるといいね。

逆に、認知の歪みとして挙げられることは無いけれど、関係のないことを「自分のおかげ」と言う人も、自己関連づけという認知の歪みを持っているんだと思うよ。先の会話の、ぶるどくたーのようにね。

例えば、職場の雰囲気が良い時、上司は「自分が部下達に声をかけているから良い雰囲気になっているんだ」と吹聴したりする。だけど実際は、各人が良い人間関係を作っているというのがとにかく大事なわけで、上司の声かけでうまくいってるなんて錯覚もいいところ。なんだけど、職場の雰囲気が良いから、上司の認知の歪みは問題にならない。ちょっとウザい勘違い上司というくらいで済まされる。

もしかしたら、認知は、ちょっとくらい良い方に歪んでいた方が幸せに生きられるのかもしれないなぁ。



認知の歪み
@白黒思考
Aマイナス化思考
Bべき思考
C感情的推論
D飛躍的推論
E部分的焦点づけ
F自己関連づけ
G過度の一般化
H過大評価・過小評価
Iレッテル貼り
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