離脱症状/禁断症状

b2.PNG「おい、目ざわりだから、そこの虫とってくれよ!」

k2.PNG「そんな言い方しなくても…。え?どこに虫がいるんですか?」

b3.png「そこだよそこ、ムカデみたいのが這ってるじゃないか!」

k3.png「え!ムカデ!?…やだ、おどかさないでくださいよ、いないじゃないですか」

b1.png「あ、ああ。そうか、すまんな。こりゃ、いつものアレだ」

k2.PNG「イライラして、一体どうしたんですか?」

b1.png「最近、酒飲んでないと虫が見えるんだよ。でも、アルコール依存症じゃないぞ」

k3.png「いや、そこまできたら、否認するにも無理があるでしょ」


かうんさるーから一言
c3.png「問題児だらけのモンキークリニック」

この記事の前提として、依存症については“アルコール依存症”や“性依存症”を見てね。

離脱症状は、薬物やアルコールへの依存症になってしまった場合に、薬物やアルコールを摂取していない時に出る症状のこと。一般的には「禁断症状」と呼ばれているね。その症状は大きく分けて2つ。1つは、欲しくて欲しくてたまらなくなってしまったり、不安や焦りで落ち着きがなくなったりする「精神的な症状」で、もう1つは、頭痛や手が震えたりする「身体症状」だ。大きく分けると2つだけど、いずれの症状も十人十色、「これが離脱症状です」という1つの症状があるわけではなくて、めまい、吐き気、発汗、頻脈、不眠、焦燥感、イライラ、現実検討力の低下など多岐に及ぶよ。

薬物やアルコールなどへの依存は、「物質依存」に分けられるもの。物質依存の場合は、その特定の物質を体内に摂取し続けることで、それが体の中にある状態が“当然”になってしまうんだ。だから、それが体から抜け始めると、逆に“異常”な感じがする。落ち着かなくなり、そわそわし始め、薬やお酒を強く求める。摂取すればするほど、体には耐性がついてしまい、少量や効果の少ないものでは満足できなくなってきて、多量のお酒や強い薬物を求めるようになる。そして、さらに多く、強いものを求め…と依存症は強度を増していく。強度の増した依存症は、当然、その離脱症状も強くなる。

薬物やアルコールへのひどい依存の場合には、幻覚なども出現したりするよ。

小さな虫が、ウゾウゾとたくさん自分の腕に這っていたり、壁にゾワゾワと蠢いていたりするのが見えちゃったりするみたいだね。いまいちそういう幻覚の恐怖にピンとこないなら、例えば、葉っぱの裏を見たらびっしり黒いゴマみたいな虫がついてたり、手の平くらいの石を持ちあげたらその下に団子虫が大量にいたり、木の幹から木の皮をはがしたら、白くて小さい蛾の幼虫が一杯張り付いていた時とかを想像してみるといいよ。うわわ、鳥肌が立っちゃうね…。

じゃあ、ギャンブル依存やインターネット依存なんかの場合はどうだろう。

ギャンブルやインターネットなどへの依存は、「プロセス依存(行為依存)」といって体内にアルコールや薬物を摂取するのとは異なり、直接、離脱症状として幻覚などが起こることは少ないよ。幻覚の替わりに、パチンコやスロット、競馬などのことばかり考えたり、オンラインゲームやチャットがしたいと四六時中考える、つまり、空想ばかりして目の前のことが二の次になってしまったりする。学校や仕事に行ってても、終業時間を心待ちにして、その間ずっとその時ハマっていることしか考えない。空想ばかりするから現実感が失われていく。地に足がつかないような、自分の実体がここには無いような感覚にもなる(離人感)。当然、勉強や仕事は手につかない。間違えることが増え、成績は落ちる。それらは離脱症状とまでは言えないのかもしれないけど、正常な状態とは言い難いよね。

さて、少し話は変わるけど、摂食障害やリストカット、逸脱した性行為などを含む自傷行為にも、依存症に似た側面があるので、悪化の経過の一例を書き出しつつ、そうした場合の離脱症状もみてみよう。

摂食障害の過食嘔吐の場合、うまく吐けるようになればなるほどスッキリ感が強くなるので、過食する量が増え、嘔吐の頻度も増えるという悪化をたどるんだけど、過食嘔吐は、「過食という物質依存的な行為」と「嘔吐というプロセス依存的な行為」の2つが存在するから、特にそのメカニズムが複雑なんだよね。「食べたい(食べなきゃ)」というのは、アルコール依存症の「お酒を飲みたくて仕方がない」という離脱症状に似ていて、「吐きたい(吐かなきゃ)」というのはプロセス依存の「したくてたまらない」離脱症状に似ているし、摂食障害は本当に理解することが難しく、一言では説明し難いなぁ。

リストカットの場合、最初のきっかけは、はっきりとした嫌な出来事だったのに、次第に、なんだかモヤモヤするというだけで切るようになり、痛みを感じづらくなり、だんだんと傷が深くなる。とにかく無性に「切りたい、今すぐ切りたい、切らなきゃ耐えられない!」と思うようになったら離脱症状レベルで、そうなるともう外出先のトイレあたりで切ってしまうようになる。

性依存の女性の場合、例えば、なんとなく退屈で始めてみた出会い系サイトで知り合った男性とSEXをする。男性に抱かれている間だけは心が満たされた気がした。けど、その瞬間はとても短く儚く、「もっと愛されたい」と求めるようになり、不特定多数の男性と寝るようになる。すると、逆に、一人で過ごすことが寂しくて苦痛でたまらなくなり、どんな人でもいいから男性に会いたくなる(これが性依存の場合の離脱症状と言えそう)。一人でいられないので、さらに多くの男性と出会う。そんな中、金銭を得るという付加価値が加わり、援助交際(売春)に発展、あっという間に風俗で働くようになるほど、性行為への敷居が低くなる。

離脱症状が苦しくて、それを解消するために、また依存してしまう。ひどくなっていく、その悪循環がとても怖いね。離脱症状への対策は「我慢すること」しかないよ。そのためにカウンセリングを利用してもよし、自力じゃ難しいほどの依存症なら、症状を緩和する薬物療法や離脱症状がおさまるまで入院治療が必要。じゃ、離脱症状および依存症について、また少しみんなの理解が深まったらいいな、と思いながら今日の話はおしまい。またね。


今日のおまけ
n1.png「よくわかったよ。つまり、夜中に目が覚めたら天井から自分を見降ろし…」

c2.PNG「『幽体離脱症状』じゃないよ」

n1.png「じゃあ、アダムとイブは決して食べてはいけないと言われていた赤いリ…」

c2.PNG「『禁断の症状』ってわけでもないよ」

n3.png「せめて最後まで言わしてよぉ」

性依存症

c1.png「皆さんが、やめられないものって何ですか」

b1.png「ワシは何は無くとも酒だ」

k1.png「ワタシは買い物が止められないのよ、通販とか」

a1.png「俺はパチンコ。人生はギャンブルだろ」

tm1.png「私は最近インターネットにハマってしまって抜けられないです」

n1.png「あたし食べ吐き。毎日してるからカリウム不足で手足が痺れて困ってる」

g1.png「アタシはナンパしてきた男とHしちゃうのがヤバいとは思っててもやめられないんだよねー」


かうんさるーより一言
c3.png「ボクはタバコがやめられない」

禁煙外来に通おうかな…。というのは置いといて、今日は性依存症を紹介するよ。でも、性依存症の前に、もう少し広く依存症についておさらいしておこう。

<依存症:概要>
依存症を「甘え」とか「意志が弱い」とか言う人は、依存症のことを知らない人だね。依存症はれっきとした精神疾患。一般的にストレスが関係していると考えられていて、その背景には「寂しさ」が見え隠れすることが多いね。ストレスや空虚感をなんとかしようとして、お酒や薬物に走ったり、買い物やギャンブルにハマったり、つまり、下手くそなストレス解消方法が依存症を形成するんだ。特に薬物依存症やアルコール依存症は重度になると、命を落とすことにもつながるから、ちゃんと専門的に治療を行わないといけないんだよ。依存症では、「耐性」というのがついてきてしまって、どんどんエスカレートしてしまって、自制が効かなくなってしまうという特徴があるから、悪化する前、たいしたことない時期に早めに相談に行こう。

<依存症:分類>
依存症には「物質依存」と「行為依存(プロセス依存)」があるよ。直接、なんらかの物質が体に作用するものを物質依存と言い、なんらかの行動を行うことで、間接的に脳内の分泌物が促進されるようなものを行為依存と言うよ。主な物質依存は、「アルコール依存症」、「薬物依存症」、「ニコチン依存症」なんかで、行為依存は、「ギャンブル依存症」、「買い物依存症」なんかが代表的だね。けど行為依存は十人十色で、何に興奮して依存状態になるかは人それぞれ。ギャンブルと買い物が最も認知されているけど、ギャンブルといってもパチンコ、スロット、競馬、麻雀等様々あるし、買い物でも、洋服、化粧品、通販等そのジャンルは様々。最近ではインターネット依存や携帯電話依存なんかも言われ始めているね。でも「インターネット依存」なんて、実際には、ネットサーフィン、掲示板、オンラインゲーム等、内容的にバラバラすぎるから「インターネット」なんてくくり方じゃまずいんじゃないかと思うんだけど。むしろ、「モニター依存症」とか「ディスプレイ依存症」とかって呼んで、テレビや携帯電話も含めちゃったらどうだろう…。いや、うーん、それはそれで本質をついていない気がするから微妙か…。さて、他には、摂食障害のうち、特に「むちゃ食い(過食)」を依存症に関連した障害と捉える見方もあったり、行為依存の中でも特に人間関係に依存しているような場合は、「人間関係依存」として分ける場合もあるよ。よく女性誌なんかで恋愛依存症なんていうのを見かけたりするのがそれに近いね。ただ、なんでもかんでも「○○依存症」と名づけてしまうのはつくづくよくないことだと思う今日この頃。

<依存症:性依存症>
病的なほど性衝動が強くて、性行為や自慰等によって社会的に問題が生じてしまっているか、本人に苦痛が生じている状態を性依存症というようだね。ただ、現在はまだ正式には依存症の一つとしては認められていないんだ。今後、精神疾患の中に入れられる可能性はあるけど、依存症の中に入れられるのか、衝動制御の問題という範囲に入れられるのかは気になるところ。とりあえず、今は便宜上、性依存症は大きく分けるとプロセス依存に分類できる。または、人間関係への依存の中にも位置づけることができるね。性依存症の弊害は、妊娠や性病、破産、人間関係のトラブル、社会的地位の喪失、犯罪被害に遭いやすいといったように幅広いものだから、放置しないで専門家と一緒に治していったほうがいいよ。性行為自体は悪いことではないけれど、ストレス解消のために行うのはよくないし。それは例えば、イライラして衝動的に壁を殴れば自分の拳を痛めてしまうのと同じく、ストレス解消のためにいたずらに性行為を行えば自分の体や心が傷ついてしまうという結果になるということ。確かに、一時的にストレス解消や自己肯定感を持てるような気がすることもないことはない。性行為で、男性は自分の力を確認できたり、女性は自分の魅力を確認できたりする。でも、終わってみれば愛の無い行為の後に残るのは、結局、虚しさなんだよね。そして、またその虚しさを埋めるために別の相手と…。性依存症かどうかのレベルの目安は、例えば、友達の恋人であってもお構いなしとか、会社の同僚と何人もとか、出会い系サイト等で出会った不特定多数の相手と性行為を行ってしまうとか、職場で自慰を行ってしまうとか、家で一日中自慰を行っているとか、性風俗店に何十万、何百万とつぎ込んでしまったりとか…、その形は様々だけど、いわゆる「一般社会」から逸脱してたり、自分でひどく悩んでいるかどうかという曖昧な基準でしかない。自分じゃ判断がつかなければ専門家に相談してみたほうが早いよ。

<依存症:多重嗜癖>
依存症は、依存する対象が移ろったり複数に増えたりすることも多いよ。それを、多重嗜癖(クロス・アディクション)というんだ。アルコール依存症に続いて薬物依存症になったり、買い物依存症が収まったと思ったら摂食障害が始まったり、自傷行為が始まったり、性的に逸脱してしまったり…。上から押さえつけても横に逃げてしまうのが依存症の一つの特徴。モグラたたきみたいでもある。けれど、あきらめずに治療していこう。

<依存症:治療と予後>
ショックを受ける人もいるかもしれないけれど、一般的に依存症は「完治しない」ということで了解されていると思う。完治のかわりに「寛解(かんかい)」という言葉が用いられることが多いんじゃないかな。寛解は、症状が治まっている状態のことで、強いストレスがかかったりすれば、また再発する可能性があるということ。完治しないと聞くと悲観的になっちゃうかもしれないけど、治らないのとは違うから、気になる人は寛解という言葉について自分で調べてみてね。依存症になってしまうと、「1回だけなら大丈夫」があっという間に依存症を「再発」させる。だから、断たなくてはいけない。禁じなくてはいけない。節制ではうまくいかない。アルコール依存症の治療では、「節酒」ではなく「断酒」が絶対なんだよね。ただ、断酒というのを続けるのは本当に大変で、とても自分一人でできるものではない。人間はそんなに強くない。だから、カウンセリングを利用したほうがいいんだ。または、「自助グループ」に参加するとかね。自助グループとは、患者が集まって、それぞれ自分の事情を匿名で話して、互いに支え合う場。アルコール依存症の自助グループは、「アルコホーリクス・アノニマス」略して「AA」と言われているよ。性依存症の自助グループは少ないようだけれど、下記のサイトみたいなところもあるみたい(現在、稼働中なのかは不明)。

無名の性依存症者の集まり
http://www15.ocn.ne.jp/~ggmts7/


<依存症:性依存症に対するカウンセリング>
性依存症に対するカウンセリングでは、依存としての性行為や自慰が行われる背景にどんなストレスがあり、どんな引き金(トリガー)があるかを明らかにしたり、どうやって誘惑を遠ざけるか考えたり、代替案を探ってみたりするよ。もし、もっと過去に遡って自分の性格的な背景も見直してみたいならば、時間をかけて生育歴を振り返ってみたりもする。そうして、自分がどういう人間で、どういうところが苦手で、どういうことができるかを知っていく。依存症に負けないために。けれど、いわゆる「治療」はスムーズにいかないことが多いもの。治療中に依存行為に手を出してしまうことを「スリップ」というんだけど、これがなかなか避けがたい。だから、スリップしても責め立てることはせず、落ち込む本人を受け入れ、治療への取り組みを励まし、そうして次第に依存から抜け出していく過程にカウンセラーは寄り添っていく。また、そもそもカウンセリングは、タブーを扱うという点においては優れていると思う。死や性に関してオープンに話せるという場は、なかなか無いもの。そこには、カウンセラーの個人的な価値観は持ちこまれないし、簡単には答えの出ないような話でも、繰り返し、いろんな角度から考えられる場だし。だから、性依存症の方には相談先の第一候補としてカウンセリングを選ぶことをお勧めするよ。

<おまけ>
依存症の特徴を考えてみると、「夢中になり」、「快楽が伴い」、「満たされる(埋められる)」という流れがあるわけで、何か他にそういう流れで安全性の高いものはないかと考えていたら、クロスワードパズルなんてどうかなと思い浮かんだんだけど、調べてみたら、すでにクロスワードパズルを依存症治療に取り入れている医師がいるらしいという噂。クイズで頭を悩ませ、解ければ喜び、マス目が埋めっていく。たとえ、「クロスワードパズル依存症」なんてことになっても、破産するほどの雑誌はないし、体への負担も少なそうだし、確かに良さそうだなとは思うんだけど、解けない問題の出現で、すぐに投げ出す可能性もあるよなぁとか考えてるところで、今日のところはおしまいにしようと思うよ。じゃあまたね。
タグ:性依存症

地震酔いとストレス障害

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に被災された方に心からお見舞い申し上げます。また、ご遺族の方にはお悔やみを申し上げます。

【重要】被災に関するPTSD(カウンセリングルームセンター南HPより)
http://counselingroom.seesaa.net/article/190774853.html

n2.PNG「あれ?今、揺れてる?」

k3.png「え?!また余震?!」

t1.png「いや、揺れてないと思うけど」

n1.png「そっか。なんだかいつも揺れてるような気がして気持ち悪いんだよね」

b1.png「ああ、そりゃ『地震酔い』だな」

k2.PNG「先生、そんな病気あるんですか?」

b1.png「あぁ、乗り物酔いと同じ一過性のものか、ストレス障害のどっちかだな」



かうんさるーより一言
c3.png「地震酔いというより余震酔い」

地震酔いという言葉が広まっているけれど、実際には『余震酔い』の方がしっくりくるんだけどね。地震という程大きく揺れてる感覚はないから。原因としては、視覚と三半規管のズレによる酔いや、不安、ストレス状況下で過剰に反応しているのではないかという説明がされていることが多いみたいだけど、視覚と三半規管のズレという原因説は本当なのかな。

どちらかといえば、また大きな地震が来るんじゃないかと常に身構えて緊張している状態になっていて、とても小さな揺れ、物の動き、音などを広く感じとってしまうという、ストレス障害説の方が信じられるんだけど、それは多分ボクがメンタルヘルスに関わっているからかもしれないね。少し、地震酔いをストレス障害から説明してみるよ。

そもそも人は、まっすぐ平衡に視線を保っていられるわけでもなく、体も常に揺れ動いているんだけど、平常時はさほど気にせず生活できているんだ。そういう「ブレ」はいつもは誤差として処理されているんだね。多少は平衡でなくても、人間は平衡だと感じるってこと。

けれど、今回のような大きな地震があった場合には、いち早く地震を察知しなきゃならないという気持ちが高まり、少しの揺れも見逃すまいという体のスイッチが入ってしまう。その緊張の持続が、平常時に気にしていなかった「ブレ(誤差)」を捉えてしまうのかもしれない。いくつかのサイトで「実際には揺れていないのに、不安だから揺れていると感じてしまう」と説明している人がいるけれど、実は「普段は気にしていない体や視野の揺れに注意が向き過ぎてしまい、それを地震に結び付けてしまっている」というほうが地震酔いの状態として適切だと思うよ。それが頻繁に起きると、体が休まらず、具合が悪くなったり、眠れなくなってしまったりするってわけ。

というのが、ストレス障害からの地震酔いの捉え方。だから、地震酔いは精神科・心療内科・カウンセリングに相談に行くとよいと思うんだ。不安とストレスを軽減してみれば症状が治まるかもしれないからね。ストレス障害(特にPTSD)について詳しくは、上部リンクを参照してみて。

さて、ボクは、東日本大震災後も休まずカウンセリングを行っていたよ。被災地の方が辛く大変な思いをされていることは言うまでもないけれど、被災地以外でカウンセリングに通われている方も、少なからず影響を受けてしまっているのも一つの事実なんだ。「被災者の方が辛いのだから、私はこんなことで悩んではいけない」なんて思わないで。それはそれ。これはこれ。被災の辛さと個人の悩みを、必ずしも同列に置いて比較するのが正しいこととは思わないよ。できることからしていこう。

ボクにはボクの守るべきクライエントがいる。被災地の方の支援もしたいけれど、それはボクの仲間たちに任せる。そういう姿勢を他人任せとは思わない。それが社会の中に居るってことだから。できること、身近な人から大切に。それが次第に大きなつながりになるはず。

複雑性PTSD/DESNOS

n1.png「あんたなんか産まなきゃよかったって親から言われたことある?」

k3.png「えっ?!ないけれど・・・どうしたの?」

n1.png「あんたさえいなければ、家族は幸せになれるのにって言われたことある?」

k2.PNG「そんな・・・なや美ちゃんはそう言われたの?」

n1.png「もういい加減死んで頂戴って親から泣いて頼まれたことある?」

k1.png「え・・・」

n3.png「あたしはそんな言葉の中で育ったんだ。どうして他人を信用できる?」


かうんさるーから一言
c3.png「簡単には『その気持ちわかるよ』なんて言えないね」

複雑性PTSDは、複雑型PTSD、C-PTSD(Complex Post-Traumatic Stress Disorder/Complexed Post-Traumatic Stress Disorder)とも言われることがあるよ。

単回の極めて大きな災害や事件・事故による被害を受けた場合に発症するPTSD(心的外傷後ストレス障害)とは異なり、複数回および持続的または断続的に繰り返される被害を受けた場合に、C-PTSDと診断される可能性があるね。繰り返される被害の主なものは虐待や性被害。

PTSD患者は、正常な自分が異常な体験をしたという意識を保持できるけれど、C-PTSD患者は、持続的な異常な体験が日常的に繰り返されることによって、異常な状態の自分が「当たり前」になってしまう。幼少期から青年期以前まで被害を受け続けた場合、C-PTSD患者は、パーソナリティの形成に影響を与えられてしまい、結果としてパーソナリティ障害とよく似た様態を示すことがあるんだ。

また、DESNOS(Disorder of Extreme Stress Not Otherwise Specified:特定不能の極度のストレス障害)という概念も提案されているけど、複雑性PTSDとほとんど同じ内容だね。以下に、DESNOSで提案されている診断基準を載せておくよ。


DESNOSの診断基準
1.感情覚醒の制御における変化
(1)慢性的な感情の制御障害
(2)怒りの調節困難
(3)事故破壊行動及び自殺行動
(4)性的な関係の制御困難
(5)衝動的で危険を求める行動

2.注意や意識における変化
(1)健忘
(2)解離

3.身体化

4.慢性的な人格変化
(1)自己認識における変化:
 慢性的な罪悪感と恥辱感、自責感、自分は役に立たない人間だという感覚
(2)加害者に対する認識の変化:
 加害者から取り込んだ歪んだ信念、加害者の理想化
(3)他者との関係の変化
 (a)他者を信頼して人間関係を維持することが出来ないこと
 (b)再び被害者となる傾向
 (c)他者に被害を及ぼす傾向

5.意味体系における変化
(1)絶望感と希望の喪失
(2)以前の自分を支えていた信念の喪失


上記のような特徴の大部分は、現行のDSMという診断基準の中では境界性パーソナリティ障害の特徴に極めて一致するね。DESNOSの方が、パーソナリティという側面にこだわらず、より包括的・多角的に特徴を挙げているなという印象。

境界性パーソナリティ障害は、その人のパーソナリティに注目した分類の一つだけど、複雑性PTSDやDESNOSを提唱している研究者は、境界性パーソナリティ障害はあくまで結果的・表面的に現れたものだと捉え、その根本原因にトラウマというキーワードを据えて考えているんだね。

つまり、パーソナリティ障害の一部は、パーソナリティ障害という見方をするよりも、幼少期から繰り返し傷つけられてきた被害者という見方をしたほうがいいんじゃないかってことだね。

確かに、ボクも臨床の現場でパーソナリティ障害の人に会うと、「この人は、すごく傷ついてきたんだな」という思いを持つことが多いよ。それはどんなに攻撃的なパーソナリティ障害の人に対してもそうだね。じっくりと生育歴を聴いてみると親から心無い罵声を浴びせられて育っていたり、両親の離婚に伴って親族をたらいまわしにされてしまったり、虐待の発覚によって施設入所を余儀なくされたり、みんながみんなではないけれど、一般的にとても辛い体験をしている人達が多いという印象は否めない。

そういう生育歴を持っていても、もちろん社会に適応して生きていけている人達も多いけれど、一方で、世界・社会・他人がどうしても信用できない、信用してはいけないと感じてしまっている人達も実際にはいるんだ。

パーソナリティ障害であっても複雑性PTSD・DESNOSであっても、「困った人」ではなく、支援が必要な人という考えがもっと世の中に広まるようにボクはこれからも活動を続けていくよ。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)

n3.png「ふとした時に思い出しちゃうんだよね」

c1.png「どうしたの、何か嫌な思い出とか?」

n2.PNG「血だらけで骨とか内臓とか飛び出しちゃってる場面が目に焼きついちゃって」

c2.PNG「そうか、なや美ちゃん、目撃しちゃったんだね・・・」

n2.PNG「昨日の夜なんか、あたし夢の中で切り刻まれちゃって、怖くて飛び起きたよ」

c1.png「それは思い出というより、トラウマだね」

n1.png「うん、ほんとすごいんだよ。かうんさるーも見てきた方がいいよ、マグロの解体ショー」


かうんさるーより一言
c3.png「そんなオチだと思ったよ」

PTSDは、post traumatic stress disorder(ポストトラウマティックストレスディスオーダー)の略で、心的外傷後ストレス障害と訳されるよ。

戦争や災害、事件や事故といった命に関わるような被害に遭った場合に、PTSDは発症する可能性があるんだ。その特徴は3点。

@侵入体験 A麻痺あるいは回避 B過覚醒

侵入体験というのは、被害体験に関係する物や場面に出会った時に当時の場面を思い出してしまうのはもちろんのこと、日常的に全く突然に、自分の行動とは無関係に唐突に、被害に遭遇している場面を“あたかも目の前で今起きているかのように”思い出してしまうことを言うんだ。それを「フラッシュバック」と呼んだりもするよ。しかも、ただ思い出すんじゃなくて、音や匂い、体の感覚に至るまで再体験させられてしまうから、とても辛いものなんだ。過去の出来事だと頭ではわかっているものの、体(心)は被害体験を忘れることができないんだね。

そういった耐え難い被害体験から自分の身を守るために、感覚が麻痺することがあるよ。PTSDの患者さんは、「何も感じない」とか「悲しいとか辛いという気持ちがわからない」と言ったりもするね。あるいは、被害体験に関係しそうなどんな些細な出来事にも近づかないように、行動範囲が狭くなったり、特定の場所や出来事を避けたりするようにもなる。それが、麻痺あるいは回避という特徴だ。

一方、一見感情がなくなってしまったように見えて、体の緊張状態は物凄いことになっている。それは、同じ被害に遭わないように常に身構えているようなもので、些細な物音に驚愕してしまったり、神経が昂った状態になり眠りが浅くなってしまったりする。そういう状態を過覚醒というんだ。

以上のような特徴的な症状をもったPTSDは、記憶の機能の内、「想起」に関するところに強く障害が起きていると考えられるよ。

被害に遭った人は、過去の辛い出来事を忘れたいと願うけど、自動的に想起して辛い思いにさらされ続ける。一方、被害体験を想起しようとすると、辛すぎて思い出すことができない。つまり、通常は好きな時に好きなように過去の出来事を想起できるんだけど、PTSDになると、想起に関してコントロールがきかなくなってしまうんだ。そういう意味では、PTSDは間違いなく“今、辛い”のであって、「過去の出来事なんだから忘れて、今を生きようよ」なんて励ますことは、全くの論外だね。PTSDの人は、「誰にもわかってもらえない」という気持ちを強く持っているから、まずはその気持ちを理解することが重要だよ。

PTSDに関する理解で、最も大きな誤解は、「過去に辛い被害体験をした」という理解の仕方だよ。そうじゃなくて、PTSDは「今、辛い」のだということを忘れずに支援していこう。対応のポイントについてはストレス反応とトラウマ反応を見てね。



モンキークリニック広報部より謝罪
m1.png「不謹慎な例えで申し訳ありません」

殺人事件や人身事故を目撃してしまい、本当にPTSDで悩まれている方にとっては笑い話では済ませることができないことは承知しています。しかし、そこまでリアルで凄惨な運命を、私達の愛する『なや美』に背負わせることはできませんでした。あくまで楽しみながら精神疾患について広く知ってもらいたいという趣旨のサイトですので、どうか『マグロの解体ショー』という描写でご了承ください。

ストレス反応とトラウマ反応

c1.png「二人はいじめられたことある?」

k1.png「わたし結構いじめられたなー、でも辛かったけど今思えばいい経験だったかな」

n1.png「・・・あたしはよく覚えてないけど、かなりやられたと思うね」

c2.PNG「どんなことされた?」

k3.png「男の子にからかわれてねー、悔しくてよく泣いてたなぁ」

n3.png「基本無視。声をかけられるのは死ねと言われる時だけ。今でもその言葉が耳に残ってる」

c1.png「一言でいじめっていっても、全然違うもんだね」


ぶるどくたーによるミニ講座
b1.png「ストレスとトラウマの違いを覚えておくといいぞ」

 ストレス反応とトラウマ反応の最も大きな違いは、簡単に言えば「心に深く刻まれたかどうか」「傷跡が残るかどうか」だ。ストレス反応よりトラウマ反応の方が重症で、目安としては以下のような違いがみられるぞ。

(1)ストレス反応
a. ストレスの原因がなくなり、安全な状況になれば症状はなくなる
b. 原因の言語化および感情の再体験にそれほど困難さはみられない
c. 身体症状や気分の落ち込み、苦悩がみられる

(2)トラウマ反応
a. 安全な状況になっても、過酷な想起によって症状がなくならない(侵入体験)
b. 原因の言語化に困難さが伴い、感情の再体験はコントロールが不可能(回避・麻痺)
c. 些細な刺激に驚愕したり、異常に知覚が過敏になる(過覚醒)

ついでに、「PTSD」、「急性ストレス反応または急性ストレス障害」、「適応障害」についても区別しておくぞ。

「PTSD」は、(2)の状態が見られる場合にしか診断名がつけられることはないが、「急性ストレス反応」または「急性ストレス障害」という診断名は、(1)でも(2)でもつけられることがあるな。ストレス環境のもとで一時的に症状が出現したという意味で用いられる場合は(1)の状態に当たるが、命に関わるような大きな出来事の直後に、PTSDと同じような症状が見られることもあり、その場合は(2)の意味で用いられる。

似たようなところで、「適応障害」はもっと混乱していてわかりづらいな。適応障害はDSMでは独立して「適応障害」という分類があるが、ICDではPTSD等と同じく「ストレス関連障害」の中に含まれているといった違いがある。一般に広く浸透した適応障害という言葉は前者の意味で、「抑うつ症状や身体症状等が出て、家事、学業、職業等の社会生活に支障が出ている状態」といった感じで、比較的軽症のように思われているな。おそらく内科や心療内科で言われる適応障害はこちらの方だ。一方、一般的に広まっている概念とは異なり、精神科ではPTSDを軸としてトラウマを中心として捉える適応障害もあるぞ。例えば、原因が災害や事故等といった衝撃的かつ致命的な出来事ではないが、いじめ被害等、長期に渡ってストレスを受け続けているような場合に、慢性的に(2)のような状態が出現することがある。その場合は、比較的重症として考えられる適応障害と言えるわけだ。

今日は治療方法については、かうんさるーにバトンタッチするぞ。


かうんさるーから追加で一言
c3.png「ストレスとトラウマはカウンセリングでの取り扱い方が違うよ」

ストレスは苦悩を伴うけど、日常的に意識していることが多いもの。だから、カウンセリングで比較的早くから語らせても問題ない。感情を出せるし、感情を言葉にできた喜び等もあって、比較的スッキリしていくことがあるね。

一方、トラウマは衝撃的すぎる出来事に直面してしまって、心の許容量を超えてしまうような程のものだから、日常的には意識しないようにされているんだ。意識しないようにしているにも関わらず、突然その記憶が蘇ってきたりするからとても苦しいね。だから、カウンセリングでは、トラウマの想起をあまり急ぎすぎてしまっては本人が耐えられなくなってしまうので、安全な状況を用意して準備が整ってからにすべきなんだ。また、しばらくの間はトラウマに対して一人で対処することができないはずだから、(例えば毎週カウンセリングを行う場合)「カウンセリングの無い6日間」をトラウマにさらされないように配慮しなくちゃいけない。つまり、

・カウンセリングという安全な状況を実感してもらう
・感情的に耐えられる程度の話に留めておく
・カウンセリングで蓋をして日常生活に影響が出ないようにする
・カウンセリング内で段階的に想起することを増やしていく

という流れを意識しておくことが必要になるね。そこには細やかな配慮もとても重要。人の苦しみってのはね、誰かに話せばいいとか、真剣に聞けばいいってもんじゃないんだよ。安易に語らせてしまうことで、逆に状態が悪化するということがあるってことを知っておこう。

そういうことを知らないあるいは考えていない、または功名心や自信の無さに焦って深く聴きすぎちゃうカウンセラーがいるから、精神科医に「カウンセラーは患者をいじって悪化させるから嫌だ」と言われることがあるんだよ。みんな気をつけようね。傾聴だけに頼りすぎるカウンセラーは危ないよ。

性同一性障害(GID)追記

かうんさるーから追記
c3.png「魔女なのか魔王なのか」

日テレ『魔女たちの22時』を見たらここにも性同一性障害の方が出ていたよ。佐藤かよ、というモデルさん。なんと番組内で男性であるということをカミングアウト。驚いたことに、これまで女性服のショップ店員や女性誌で女性としてモデル業をこなしていたという。誰にも自分が男性であるとは言えなかったそうだ。一方で、言いたくないという気持ちだってあっただろうね。わざわざ言う必要なんてないと思っても当然。だって、ボクらだって、わざわざ自分の性別を周囲に伝えることなんてしないから。でも、多くの人を誤解させてしまっている、騙しているようで罪悪感に苦しくなって、カミングアウトせざるを得なくなるんだね。余談だけど、この人はあんまりヒゲが生えてこないそうだ。それを聞いて、はるな愛がものすごくうらやましそうにしていたよ。やっぱり体毛の濃さはニューハーフ及び女性にとっては相当コンプレックスを感じるものなんだろうね。


n1.png「生えるもんは生えるんだよ。毛だって生きてるんだよ」

k1.png「あら、ワタシには生えないわよ」

t2.PNG「ふふふ。私は永久脱毛済み。無駄毛処理なんて時間の無駄だもの」

元記事「性同一性障害(GID)」
http://monkeyclinic.seesaa.net/article/161069949.html

性同一性障害(GID)

c1.png「こんにちは。今日はパンツスーツですか、珍しいですね」

k2.PNG「そう?私、結構ズボン履くけど・・・、小さい頃からよく男の子になりたいって思ってたし」

c2.PNG「へぇ、意外ですね。どうしてですか?」

k3.png「だって男の子は給食をおかわりすると「元気がある」って褒められるのよ。ズルいじゃない」

c1.png「女の子は給食をおかわりしても褒められなかったんですか?」

k1.png「いいえ、恥ずかしくておかわりできなかったのよ」

c1.png「なるほど・・・。かんごるーさんは根っからの女の子なんですね」


かうんさるーから長々と
c3.png「ニューハーフとして生んでくれてありがとう」

これは、第33回『24時間テレビ 愛は地球を救う』でマラソンに挑んだはるな愛が、ゴール後に親に言った言葉なんだ。感動してしまったよ。これは紛れもなく最も深いレベルの障害受容だからね、ぐっときたよ。テレビでは「ニューハーフランナー」として紹介されていたんだけど、彼女はいわゆる「職業的ニューハーフ」ではなく、性同一性障害に間違いないから。

性同一性障害、Gender Identity Disorder、略してGIDは、生まれながらに生物学的性別と自分が属すると思う性別が異なる障害なんだ。はじめての兆候は、幼稚園時代に遡れることが多く、男児なら髪の毛を短く切られることやズボンを履くこと、性器など「男の子らしさ」に対して嫌悪感を抱く一方、おままごとやピンク色が好きだったり、スカートを履きたがったりするといった性別への違和感が現れてくるんだ。早ければ小学生時代には口紅を塗りたくなったり化粧に興味が出てくるかもね。女児なら逆に、髪を伸ばさせられることやおままごと、スカートを履くこと、ピンク色等を嫌がる一方、男の子達と運動をしたがったり、「ワタシ」と言わず「ボク」と言いたがったりすることがあるよ。男女とも、中学生になると制服を着なくちゃいけないことがものすごく嫌なんだ。成長期には、男児は体毛を醜く感じ、女児は乳房がたまらなく許せなくなったりする。勃起や生理なんて吐き気がするほど憎むべき現象だと言うけど、これはなかなか想像を絶するものらしいね。自分は生まれてきてよかった存在なのか悩み、誰にも言えない後ろめたさに苦しみ、一人でもいいから理解者が欲しいと望み、覚悟を決めてカミングアウトし、時には心が傷つき、時には手術を受け、運が良ければ東京新宿に居場所を見つけ、もっともっと運が良ければミス・インターナショナル・クイーンで優勝してしまうこともあるわけだ。そうじゃなくたって、生まれてきてよかったに決まってる。

さて、同性愛との違いは大事だから確認しておくよ。例えば同性愛の男性は、自分は確かに男性なんだけど、「同性として」男性が好き。一方、性同一性障害の男性(生物学的に男性)は、自己意識が女性だから、「異性として」男性が好きなんだ。だから、はるな愛は同性愛者じゃないよ。

では、カウンセラーは彼らと会って何をするか。性同一性障害は、治す、あるいは正すものではない。例えば、性同一性障害の人の一部は、性別が男女の2通りしかないことに対して疑問を持っている場合があるということを、ボクは彼らから教えてもらった。男と女を両極として、その中間をグラデーションとしてイメージしていたりすることを教えてもらった。上記のような困難さを抱えて生きていることを教えてもらった。そして、もっともっと十人十色といえる個別性があるはずだから、ひとくくりにしちゃいけないということもわきまえている。そんなボクらだからこそ、彼らと一緒に、彼らの在り方や生き方を模索できると思うんだ。人生は一人では走り抜けないからね、一伴走者として並走させてもらえたらと思っているよ。

「性同一性障害(GID)追記」へ
http://monkeyclinic.seesaa.net/article/161159868.html

アルコール依存症

b1.png「うぃー、ひっく」

c2.PNG「おや、二日酔・・・じゃなくて、今酔っぱらってませんか?!」

b1.png「ん?あぁ、ちょっとだけな」

c1.png「昼間っから飲むなんてよくないですよ」

b1.png「いやぁ、消毒用エタノールって酔えんのかなと思ってな。ちゃんと酔えるんだな」

c2.PNG「・・・治験(※1)もいいですけど、ほどほどにしてくださいね」

b1.png「すまん、ちょっと魔がさしてな・・・」   (※1)治験:薬の効果や安全性をテストすること


かんごるーから厳重注意
k2.PNG「酒は飲んでも飲まれるな。飲まれちゃったら一生飲むな」

アルコール依存症って割と誤解されている病気かもしれないわね。一般的に思い浮かぶイメージは、明けても暮れても飲んだくれているワンカップを手にした人だと思うの。けれどね、アルコール依存症は案外もっと身近なものなのよ。キッチンドリンカーなんて言葉が聞かれて久しいけれど、1人で日常行動の合間に少量ずつの飲酒をする習慣がついちゃったなんていうのは危ないわね。「私は平気よ」なんて皆言うんだけど、気が付いたらもう泥沼。ちょっと身体からアルコールが抜けると頭の中はお酒が飲みたくて仕方なくなっちゃう。いつもちょっとだけなら大丈夫と思って飲み始め、気がついた時にはまた深酒。身体に悪いと思っているのにやめられない。次第に酔うまでに多量の飲酒が必要になるから家計も苦しくなるし、隠れて飲むのも大変。脅すわけじゃないんだけど、実際問題としてアルコール依存症は合併症の問題もあって死亡率も高いの。お酒って怖いのよ。残念ながら、この病気になっちゃったら、今の医学では根治は望めないから生涯断酒するしかないわ。でも人間の意志なんてそんなに強いものじゃないから一人で断酒なんて長続きしないもの。自助グループというのがあるから、仲間と一緒に頑張って再発防止に取り組みましょうね。

CAGE(アルコール依存症チェック)
1. あなたは今までに、自分の酒量を減らさなければいけないと感じたことがありますか?(Cut down)
2. あなたは今までに、周囲の人に自分の飲酒について批判されて困ったことがありますか?(Annoyed by criticism)
3. あなたは今までに、自分の飲酒についてよくないと感じたり、罪悪感をもったことがありますか?(Gilty feeling)
4. あなたは今までに、朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか?(Eye-opener)

上記、2項目以上当てはまればアルコール依存症の可能性が高い。要治療。

摂食障害

k2.PNG「あんまり大きな声じゃ言えないんだけど…」

c1.png「じゃあ小さな声でどうぞ」

k2.PNG「最近、食べたあとカロリーが気になって、太りたくなくて吐いちゃうのよ」

b1.png「そりゃ摂食障害だな。どのくらい体重落ちてんだ?」

k3.png「げっ!先生!…まぁ、1〜2kgですけど(バレたー、どうしよう…)」

c1.png「吐くと体に悪いんだよね。でも吐きたくなっちゃう、その気持ちを聴かせて」

k1.png「そうなのよ、ちょっとスッキリするから本当に困っちゃう。だってね…」


ぶるどくたーによるミニ講座
b1.png「病気だという自覚を持つ、持たせるということがスタートだぞ」

摂食障害は、コントロールという観点から捉えると問題が見えてくるぞ。拒食症は食事制限というコントロールをしすぎていることが問題で、過食症は食べ物に対してコントロールを失ってしまっていることが問題だ。また、過食嘔吐は、一時的に失ってしまったコントロール感を取り戻そうとする行為とも言えるな。ダイエットという響きは軽くオシャレだが、正直そう簡単に一人で行えるもんじゃない。多くの人間がリバウンドというものを経験しているだろう。背景には、痩身といった時代の流行もあるが、それだけではなく自分のことを好きになれないといった感覚や、うまいストレス解消法ができていないといった問題も強く関連し、カウンセリングが有効であることは多分間違いないぞ。

拒食症(神経性無食欲症)の特徴
@低体重(※1) A体重増加に対する恐怖 Bボディイメージの障害 C無月経

(※1)低体重・体重減少の定義
A.標準体重の85%以下になる B.体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}が17.5以下になる

過食症(神経性大食症)の特徴
@むちゃ食い A体重増加の防止行動 B(@Aが)週2回3ヶ月以上 C体型にこだわる
サイトの説明
モンキークリニックはインターネット上にしか存在しない架空の名称です
MONKEY(モンキー):[名]小型の尾のある猿 [動]ふざける
CLINIC(クリニック) :[名]臨床講義/臨床教室/診療所
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