ニュースにみる演技性パーソナリティ障害

k1.png「ふぅ・・・」

c1.png「・・・。」

k3.png「あっ!」

c2.PNG「・・・?」

k1.png「そうか。いや、うーん・・・」

c2.PNG「あの、どうかしました?」

k3.png「え?いや、なんでもないんです。これは、私の問題なんです」


かうんさるーから一言
c3.png「注目されないと自分の存在が実感できないんだろうな」

最近(2014年7月現在)、会見という場を賑わしている各人について、その都度、専門家がコメントを出しているんだけど、よく目にする診断名があるのでまとめておこう。それは、演技性パーソナリティ障害だ。以下、---内はニュースサイトから原文のまま引用。


1.野々村竜太郎議員(政務活動費に関する号泣会見)⇒元記事
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兵庫県議会の野々村竜太郎議員(47=無所属)が2013年度に195回の日帰り出張をして政務活動費から約300万円を支出していた問題で、1日に開いた“号泣&意味不明わめき”釈明会見。ダダッ子もあきれそうな会見が、全国に“笑撃”を与えているのだ。
この会見で、精神科医は野々村氏を「演技性人格障害」と分析。同僚県議の証言からは、理解不能な「超異常行動」が浮かび上がった。
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2.小保方晴子氏(STAP細胞捏造疑惑)⇒元記事
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きょう発売(4月10日)の『週刊新潮』も『週刊文春』も、小保方晴子「疑惑」を取り上げている。
週刊文春の中で精神科医2人が小保方さんをこう評しているのが興味深い。2人とも小保方さんには会っていないので推測だがと断っている。

「彼女には、自分は絶対に称賛を集めるんだ、という確信が若い段階からまず先にあって、そのためのひとつの手段としてSTAP細胞に飛びついたのではないでしょうか。
ですから、悪気があって捏造したという意識はなく、STAP細胞ができたという錯覚に今も陥っているのではないでしょうか」(精神科医の香山リカ氏)

小保方さんは演技性パーソナリティの可能性が高いのではないか。彼女の研究倫理のなさが厳しく指弾されるなかで、昂然と不服申し立てをするという『理不尽なズレ』も、そう考えると説明がつく。
研究も成果発表も反論会見も、全て彼女の自己演出の手段なのではないか。そういう意味では彼女に『作為』はあっても『悪意』はなかったように思います」(精神科医の熊木徹夫氏)>
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3.片山祐輔被告(PC遠隔操作事件)⇒元記事
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演技性の人格障害。知らず知らずのうちに嘘を重ね、自分を大きく見せるような演技をしてきた」。
片山被告の人物像について、こう指摘するのは臨床心理士の長谷川博一氏。
「嘘が心理的な負担になり、『すがすがしい』という率直な感想が口に出た。すべてを勝ち負けで考えており、どう転んでも勝ち目がなくなったので負けを認めた」
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4.佐村河内守氏(ゴーストライター騒動)⇒元記事
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「手話通訳がついているのは天地神明に誓って今も大切で必要な存在(だから)です。耳に関することは、新垣氏はまったくの嘘を言っている」と切り捨てる佐村河内氏。
会見をつぶさに見た精神科医の香山リカさんはこう分析する。
「直接診察していないため断定はできませんが、彼は『演技性人格障害』の可能性があります。この人格障害の方は注目されることが価値のすべてと感じてしまう。
そうなるためには手段を選ばす、嘘をついたり外見を変えるなどわかりやすい振る舞いをする。
そして演じているうちにその人格になりきり、嘘をついている自覚もなくなってしまうのです」
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5.木嶋佳苗被告(首都圏連続不審死事件)⇒元記事
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 東海学院大学人間関係学部教授の長谷川博一さん(臨床心理学)は、木嶋被告は「演技性人格障害ではないか」と見る。
「一般的に、演技性人格障害においては“芝居がかった態度をとる”“性的に挑発的な行動をとる”などがあり、報道を見ている限り、被告にはその兆候が見て取れます。
 木嶋被告は、自分が注目を浴びることに関心があるようで、理想の自分を描き、それを演じ切ることで、内部にある外見などのコンプレックスに打ち勝っていこうとしているのだと思います。
ですから、彼女は法廷という“舞台”で、理想の自分像を多くの人に見てもらうことで、大きな満足を感じているはずです」
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ほとんどの演技性パーソナリティ障害の方は、世間を騒がせるまでの事件は起こさないけれど、こじらせると、こんな風にニュースになるほどの事件に発展してしまう可能性があるので、もし自覚できたら、早めにカウンセリングに来るといいよ。一言で「演技性パーソナリティ障害」といっても、実際には様々な人がいるので、その人に合った対応や課題について一緒に考えていく必要があるからね。

演技性パーソナリティ障害の方は、マスコミが食いつきやすいドラマチックな側面をもっているから、こんなにも話題になってしまうんだろうな。浅薄な嘘の上塗り、感情表出のわざとらしさ等が、傍から見ると「何言っちゃってるの?!」と、とにかくバカバカしくさえ見えてしまう。ということで、あれ?演技性パーソナリティ障害ってどんなのだっけ?という人のために、ここで改めておさらいをしておこう。

演技性パーソナリティ障害は、パーソナリティ障害の下位分類で、ドラマチックさを特徴とするB群に属するよ(dramatic type)。B群には4つあり、他の3つは、反社会性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害。他の3つとは重なり合う部分もあるから、演技性パーソナリティ障害だけを調べるんじゃなくて、複合的に捉えておくほうがいいね。

演技性パーソナリティ障害の中心的特徴は、「注目を集めようとする」という点にあるよ。注目を集めたいから、自分をプロデュースすることに長けている。いや、見る人が見れば実はそれがハリボテだというのはすぐにわかるんだけど、意外に多くの人がこのハリボテに一時的に魅了されてしまう。なぜなら、壮大なことを言ったり、理想的なことばかり言ったり、正義を振りかざしたり、一見魅力的なことを言うのがうまいからね。

逆に、悲劇のヒロインのように振る舞って、周囲からの注目を得ようとすることも結構あるよ。疲れている自分を演出するために、溜息をついてみて、チラッと周囲の反応を伺う。頭を抱えて悩んでみてはチラッ、こっている肩をもみほぐしてはチラッ、立ちくらみでふらついてはチラッ、みたいにしては誰かに気づいてもらえるまでやる。気づいてもらえるまでどんどんオーバーリアクションになっていくよ。

深く考えて行動した結果目立ってしまうのではなく、目立とうと行動してからつじつまを合わせるために考える、みたいな順番になるのが演技性パーソナリティ障害らしい「浅さ」なんだ。

演技性パーソナリティ障害の方にカウンセリングをしていくと、自分には「中身がない」「私自身がない」という感覚があると話されることが多いよ。それに気づくととても辛くなるらしい。自分のことを「カメレオン」と表現する人もいるね。瞬時に、周りが自分に求めていることがわかり、自分の振る舞い方を変えることができる、つまり周囲の色に染まりやすいのだと。だから、演じ続けてしまうのだと。また、演じている限りは、人に気に入ってもらえることも多く、新しい場面に入っていくのはむしろ得意だというから、やめることができないというんだ。でも、一度関係ができあがったあと、それを維持するのが大変らしい。一度はじめた演技(嘘)を続けるのは、ずっと背伸びしたままでいるってことだから。背伸びが辛くなったら、その場から逃げだすしかなくなってしまうんだって。

自分自身が見えないからか、演技性パーソナリティ障害の方は、自己の過ちに対する責任を負うことが難しそうだよ。何か失敗をしたとき、本人達は、一応謝罪を口にするも、その後は、言い訳、言い逃れ、責任転嫁、情状酌量を求めるような感じで、どうにも申し訳なさが伝わってこないという特徴がある。本人達は、ありのままの事実を説明しているだけ、それをわかってほしいだけと言うんだけどね。

本人達は、自分のことを顧みるのが苦手だったりするので、何か事が起きてからも、
「いつの間に、こうなっちゃったんだろう・・・」
「どうして、いつもこうなっちゃうんだろう・・・」
「なんで、みんなわかってくれないんだろう・・・」
と思っていたりするようだよ。それこそ、“悪意はない”んだよね。

加えて、感情的にも不安定なので、泣いてしまったり、怒ってしまったりと、大人らしく受け止める姿勢が足りないように見える。内省ということが難しく、責任を追及されると、話題を逸らしてしまうような言動になってしまう。だから、自業自得だろ!と責められることも多いけど、どこがどう間違っているのか、自分ではわからなくて困っているというのが本人達の正直な気持ちらしいよ。

自分がないから、中身よりも身に着ける物や肩書き等、誰にでも見える外側の部分が本人にとって重要になってしまう。すでに流行しているものをパクったりする手段も必然、多くなってしまう。ブランド品で身を固めたり、「西宮維新の会」と名付けてみたり、耳が聞こえないフリをしたり、サイコパスだと主張してみたり、男を何人も囲ってみたり。自分自身でいることに自信がなく、何者かになることで、注目を集めようとする演技性パーソナリティ障害。案外、みんなの身近にもいるかもしれない。

余談だけど、昨今、Twitterで「なりすまし」が横行しているのも「演技性」と無関係ではないかもしれないなと思ったよ。誰でもない匿名の存在では注目されないので、誰かを演じることで自己を発信し注目を浴びようとしているように見える。既存の芸能人やアニメや漫画といった創作内の登場人物なら、多くの人に注目してもらえるからね。でもそれって「虎の威を借る狐」みたいなものなんだよね。結局、自分自身が注目されているわけではないから、虚しくなるはず。虚しさを埋めるために、さらに過激な発言をして・・・って感じで悪循環だね。

「演じるということ」つまり、なりすましや偽名、嘘等に関する事件は、インターネットが「匿名から実名の時代へ」と移行する流れの中で、自分自身を確立して表現することができなかった人達に起きた副作用として理解できるかもしれないな。そんなことを、最近の会見と演技性パーソナリティ障害から考えてたんだけど、話が大きくなりすぎてしまうので、今日のところはこれでおしまい。


以下追記 2015.5.8

6.香山リカ氏(虚言?)⇒元記事
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その後香山氏のツイッターアカウントには、逆に青山氏を「ホント下劣」と非難する文章が投稿された。さらに「つまんない仕事だけど6月までは続けようかと相談してます」とも発言。今月1日放送回で香山氏は、一連のツイートについて「私が書いたものではない」と明言し、アカウント乗っ取り被害の可能性も考えて調査中だと伝えた。
 そして8日放送回、番組冒頭では山田氏が、香山氏のツイートに関する調査の経過を報告。投稿された内容には関係者しか知り得ない情報も含まれていたため、出演者やスタッフを集めて話し合いを行ったのだという。
 その場で香山は、「問題の内容は、ファンに向けて書いたダイレクトメールの下書きだった。その下書きがいつの間にかツイートされてしまった」と説明。山田氏が「アカウントの乗っ取りなら警察に届けるべきではないか」と指摘したところ、香山氏の証言は一転。「乗っ取りではなく、ツイッターアプリの誤作動かもしれない。過去にも同じ誤作動が起きた」と言い出した。そこで山田氏が「それならアプリケーションの開発会社に原因を問い合わせましょう」「アカウントではなく、パソコンそのものを乗っ取られた可能性があるから、香山氏の事務所で調査をしましょう」と提案。あらためて調査を行うと約束された。
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1〜5のようなニュースを騒がせた人達に演技性パーソナリティ障害の可能性を見出す、リカちゃん人形の威を借る精神科医、香山リカさん。その彼女が、「私が書いたものではない。ツイッターを乗っ取られたかも」から一転して「私がファン用に書いたものだ。ツイッターの誤動作でツイートされてしまった」なんて、浅薄な嘘の上塗りのようなことを言ってしまったら、そりゃ当然、この記事に加えるしかないよね!嘘みたいなオチとして(笑)
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